からだと自然
春先に変なひとが多い理由 − 体調も精神も不安定になりやすい季節
Glass Story
冬から春にかけての季節は、自律神経が乱れやすく、体調も精神も不安定になることが多い。
アレルギーも発症しやすく、体全体が過敏になっている時期となる。
整体の世界では、これは冬場に寒さに耐えようと緊張状態だった身体が、春の訪れとともに緩み始めることが原因の一つであると言われる。
その身体の緩みがスムーズに行かなかったり、あるいは暖かさとともに一気に緩みすぎるために、ふわふわとした浮遊感や過度の発散に繋がっていく。
昔から、木の芽時や季節の変わり目は体調を崩しやすいと言う。
それは、こうした自然のリズムに身体のリズムが上手に対応できないために、自律神経も不安定になっている、ということが理由に挙げられるのだ。
その不安定さは、身体的な症状に出ることもあれば精神的な症状に出ることもある。
春先に変なひとが多いという理由も、あるいは春が恋多き季節である理由も、この辺りにある。
心身が不安定になって、弱っているポイントから、溜まっていたものが突発的な〈症状=衝動〉として溢れる。
身体のバランスが保たれているうちは、その〈症状〉を上手に受け流すこともできる。
しかし、もともと弱っているようなら、そうした自然界の変化を乗りこなせずに、飲み込まれることもある。
そのためアレルギーや過敏症という形で出たり、感情がコントロールできなくなったりする。
また、逆に、気張ることで〈不安定さ〉を強引に押さえつけようとする場合もある。特に三月、四月は、社会の環境も、変化や多忙でストレス過多の時期でもある。
その時期を気合いで踏ん張って乗り切ろうとすると、その反動が、五月頃にどっと訪れる。五月病だ。
だから、春先は、なるべく体をリラックスさせて「ゆるめる」ことが肝心になってくる。
休むときは休み、しんどいときは「しんどい」とうな垂れる。
そうすれば、季節の変化とともに自然にエンジンも入ってくる。
自律神経、と言うと仰々しく響くかもしれない。
しかし、これは血液の流れや心臓の鼓動、眠りのリズムや、消化、吸収、排泄といった、「内なる自然」のことだと考えると、身近に感じられる。
気圧の変化で古傷が痛むように、「外なる自然」に連動して「内なる自然」が反応するのは、まったく自然なことなのだ。
骨盤にきく―気持ちよく眠り、集中力を高める整体入門 (文春文庫)




